最近の芸人さんて真面目なイメージありませんか。
今の時代、すぐにネットで叩かれちゃったりするので、仕方ない気も致しますが・・^^;
一昔前の芸人さんは、独自のルールがあって、ホント、ハチャメチャ。
ハチャメチャな人がいると色々大変ですが、でもそれが、芸人さん!!
っていう感じで、昔はそこに人間味を感じて許されてたんですよねぇ〜。
それを見かけなくなってしまったなぁ〜。なんて思います。
昭和という時代に皆に愛された芸人・五代目古今亭志ん生(ここんていしんしょう)がいます。
この、古今亭志ん生という人には、数々の逸話があるんですよねー。
ドラマ『いだてん』では、この五代目・古今亭志ん生役をビートたけしさんが演じます。
芸人、俳優、監督…。色々な顔をもつビートたけしさん。
ビートたけしさんも若いときはある意味ハチャメチャでしたよねぇ〜。(笑)
今回のキャスティングは、本当にピッタリ!
お見事ですね。
そんなビートたけしさんだからこそわかる感情だったり感覚などは、五代目・古今亭志ん生役を演じる上で武器になるのでは?と思います。
たけしさんの演技に注目したいですね。
では、彼の豪快な人生を逸話を交えながらふり返っていきたいと思います。
目次
【いだてん】古今亭志ん生役と語りはビートたけしに決定!
画像引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki
2109年NHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~』は、日本初のオリンピック参加者・金栗四三(中村勘九郎)と、日本に初めてオリンピックを呼んだ男・田畑政治(阿部サダヲ)を中心にオリンピック秘話を物語っていく流れのドラマ。
語り手は、「落語の神様」古今亭志ん生。
古今亭志ん生を演じるのはビートたけしさんです!
架空の落語『東京オリムピック噺』の軽妙な語りに、のせ “ 笑いの絶えない ” 作品を紹介していく予定なのだそうです。
生粋の江戸っ子、古今亭志ん生の波乱万丈な人生もドラマに挿入されて、明治〜昭和の庶民の暮らしの移ろい「東京の変遷」を映像化されます。
ビートたけしさんは「尊敬する人の役がきて、嬉しくてしょうがない」とコメントされてます。
なので、きっと楽しいドラマになりそうですよね。
【古今亭志ん生】落語との出会い
画像引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki
【古今亭志ん生】
本名・美濃部孝蔵(みのべこうぞう)は、1890年明治時代に生まれました。
そんな彼が落語と出会ったのは、子どもの頃。
父親に落語を見に連れて行ってもらったのが、落語との最初の出会いでした。
美濃部孝蔵は何をしても不器用で、また我慢するのが苦手で、職を転々としていましたが、落語だけは違っていました。
落語界にもルールはあり、我慢だって必要ですが、一旦、客前に出たそこは自分だけの世界。口と扇子一本で、落語の世界を広げていけます。
客にそっぽを向かれてしまうと、仕事がなくなる厳しいこの世界で精進していきます。
しかし、落語でもなかなか芽が出ない古今亭志ん生。
落語の道もなかなか険しいものでした。
さて、そんな古今亭志ん生の当時のキャラクターは…。というと、
・愛想が悪い。
・周りに合わせるのが苦手。
・とっつきづらい。
・何かにつけてルーズ。
・服はいつもよれよれのボロボロ。
と、こんな感じで、落語仲間の間でかなり浮いていて、仲間内からは「死神」なんて仇名で呼ばれていました。
そして、先輩からのお使いのお金もばくちに使って、すってしまったりする様な人物でした。
とにかく、「ばくち・酒・ムダづかい」。
志ん生は結婚もしておりましたが、家族にとっては大変なんてものではありませんでした。
古今亭志ん生はこんな性格ですので、貸家もお金がはらえなくなっては、すぐ夜逃げ。の繰り返し…。
そんな時、あるアパートの大家さんが、「特別にタダで住んでいいよ」と言ってくれました。
「ラッキー!」とばかりに、そちらのアパートにごやっかいになることにしたのですが、このアパートは湿地を埋め立てた所で、蚊&ナメクジが多発(汗)
虫は明るい所が好きなので電気はつけていられません。(笑)
なんせ大群でおしよせてきますから。
量がハンパないんです。
蚊帳がないと食事もできないし、寝ることもできない状況。
息をするだけで鼻に入ってくるのです。(怖っ)
ナメクジはよく育っていて、10cmの特大サイズがいっぱい!
エサの上をナメクジがはった毒のせいでネコの体の具合が悪くなってしまい、
のちに志ん生は、その体験から「ナメクジより強い生き物はない」と言っています。
そんなこんなの経験は、全てきっちりネタになっているので、その時は大変でも振り返ってみると、実はよかったのかもしれません。
志ん生は落語の稽古だけはもの凄く一生懸命。
ひたすら、稽古。。。
一生懸命やって、落語だけは負けないと思っていても、売れていない芸人はどこでもボロカスな扱い。
それでも、努力し続けました。
戦時中、東京の町は空襲に怯えていたそんな時、満州(中国東北部)から仕事がまいこみます。
満州は空襲がなく、好物の酒も手に入りやすいので、家族も快く賛成してくれました。
そして家族を戦争中の日本において満州に一人旅立つと、間もなく終戦。
満州ではソ連軍が攻め込んできて、現地にいた大勢の日本人が一斉に日本に帰ろうとし、帰国の船をつかまえるのに一苦労。
そうして自暴自棄になった志ん生は、ウィスキーを5本一気に丸のみして自殺を図ります。
結局、死ななかった事と、苦労した分の凄みがあり、磨き抜かれた語りは「生きてるんならもっとゆっくり飲みゃよかった」ってなオチまでつけています。
さすが古今亭志ん生ですね。
そして無事帰国すると、志ん生が帰ってきたことがニュースで取り上げられ、話題に。
時代はラジオを聞く人が増え、志ん生の磨き抜かれた達者な話術がたちまち人気を呼んでブレイクします!
古今亭志ん生の落語は、トラブルが起こっても不思議ではない独特のあぶなっかしい空気感があり、しかも、アドリブで独自の方向に話を持っていくので、「次はどうなるのっ?!」と、聞いている人はハラハラドキドキ。
聞いている人を引き込む魅力、話術が凄く長けているんです。
でいて、実は志ん生は、
「あの危なっかしさも、けっこう精密に計算されてつくしている」
と、言われています。
この辺りが「昭和最大の落語家」といわれる由縁なのだと思います。
そんな古今亭志ん生が売れだしたのは、実は50代半ば頃。
遅咲きの芸人さんですが、そんな長い下積みの中で、色々な経験をし、芸の肥やしにした古今亭志ん生。
そして、志ん生が亡くなったのは1973年。
83歳でした。
この世を去るまで、高座へ上がる気持ちを持ち続けていた古今亭志ん生。
死因は公表されていませんが、晩年まで大好きな酒を浴びるように呑んでいたそうです。
そんな志ん生の音源は残っているので、現在でも人気があるそうです。
古今亭志ん生の豪快な逸話とは?
古今亭志ん生の豪快な逸話はたくさんあります。
何から話していいのか迷う程。(笑)
本当に楽しい方です。
子どもの頃は貧しい暮らしをしていましたが、元気いっぱい育ち、かなりの悪ガキだったようです。
なんと!小学校もやめされられたという、今の時代では考えられないような話の持ち主です。
大物の人っていうのは、小さい頃から何か人とは違っているんですね。。。
その後、美濃部孝蔵(古今亭志ん生)は家出をして、ばくち(かけごと)と酒でムチャクチャな暮らしだったようです。
そして父に絶縁を言い渡され、二度と実家に寄りつくことはなかったそうです。
こういった訳もあり、志ん生は両親・兄弟の亡くなる時にも立ち会えていません。
とにかく、この志ん生という人は
・ばくち!
・酒!
・ムダづかい!
がどうしても我慢できないのか、性格なのか、癖なのか…。
先程も少し触れましたが、先輩からお使いを頼まれて、そのお金もばくちに使って、する始末…。
志ん生は結婚もしていましたが、大黒柱がこんな感じなので、家賃が払えずすぐ夜逃げ。引っ越しの連続…。
古今亭志ん生は落語以外のことは、本当に何をやってもさっぱりダメダメでした。
落語だけではとてもじゃないけど、やっていけない。ということで、奥様が仕事に出ることに。
となると必然的に志ん生は家で留守を守ることになりますが、家事、子守、本当に何もできません。
仕方なく奥様は外での仕事を辞め、内職にいそしむことにしました。
そして戦争中、落語の仕事で満州に行き、戦後帰国すると、世の中はラジオブーム。
巧みな話術で一躍人気者に!!
とは言っても、中身は相変わらず…。
酒が本当に好きで、関東大震災の時でさえ、酒が溢れたら勿体ない!とばかりに酒屋に駆け込み、一升以上飲み干して泥酔状態で帰宅したという破天荒ぶり。
お酒にまつわるエピソードは他にもあって、「強い酒なので一気に飲んだら死んでしまう」と注意されたウォッカを一気呑み。
数日間意識不明になった…。とか。
前夜からお酒を飲んであまり眠らずに仕事に行って、客を目の前にして落語をやっている最中に居眠りしてしまいましたー!!とか。。。
今の時代、ただじゃ済まないですよねぇー。
ワイドショーの常連間違いなしでしょう。
なのに、許してもらえるのが志ん生の人柄というのか、何なのか。。。
その時のお客さんからは「そのまま寝かしてやれよ」なんて声が上がったようですよ。
そんな破天荒な古今亭志ん生役を、今回『いだてん』で演じる、ビートたけしさんに注目ですよね!
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